2026/09/10 15:40

親愛なる
まだこちらの住所を知らない君へ。
僕ね
天使のマカロン通信でたくさん手紙を書いたんだよ。
でも、その手紙は
もうしばらくしまっておくつもりでした。
九月二十九日。
星集めの天使が宝箱を開くと聞いたから。
そのすみっこに置いておくのも
いいかもしれないと思ったのです。
でも、やめました。
手紙は手紙として受け取るからいいと思ったからです。
だって、封筒って
開けられるために閉じてるんだよ?
宝箱展の机の上で
「はい、どうぞ」って渡されるのも悪くないけど
やっぱり手紙は
手紙の顔して君のところへ行きたいと思うんだ。
封を開ける瞬間のわくわく。
ページをめくるときのかすかな音。
中に入れた小さなものを
「あれ?」って見つける感じとか。
それらはきっと
手元に届いた人だけの静かな宝物の時間。
だから僕は
宝箱展より少しだけ早く
天使のマカロン通信を届けることにしました。
中には一枚の招待状も入っています。
その招待状は
九月二十九日に開く
「星集めの天使の宝箱展」へ続いています。
もしその日
君がその場所へ来るなら
その招待状を忘れずに持ってきて。
僕に見せてくれたら
僕がこっそり集めた星のかけらみたいな
小さなクリスタルを渡します。
ちょっと秘密のやりとりみたいで
人間みたいでしょ?
あ、僕はポケットいっぱいに
クリスタルを詰め込んであるから
忘れたりしないよ。
来られない君もがっかりしないで
その招待状をなくさないでね。
もしかしたら……。
いつか別のタイミングで
その招待状が光る時が来るかもしれないからね。
どの招待状にも時があるんだよ。
封筒で届く宝物。
それから、
九月二十九日に出会う宝物。
どちらが先でも
どちらが遠くても
ちゃんと同じところへ続いています。
だからまずは
天使のマカロン通信で心の準備をして
楽しみにしていてくれたら嬉しいな。
星集めの天使の宝箱展は
もう少しあとで開きます。
リュカ
